スペイン大手銀行グループのBBVAと、同じくスペインの大手銀行グループのサンタンデール銀行が、ブロックチェーンの使用を促進するための欧州プラットフォームIATBA(International Association for Trusted Blockchain Applications)国際協会に参加したことが明らかになった。20日、スペインの経済誌Expansionが報じた。

この2社の代表が先日、Digital Economy and Society(デジタル経済・社会)の担当欧州委員Mariya Gabriel氏と、E.U. Department of Communications Networks, Content and Technology(欧州通信ネットワーク・コンテンツ・テクノロジー部門)を率いるRoberto Viola局長が主催するブリュッセルのブロックチェーンフォーラムに参加した。

BBVAのプレスリリースによると、フォーラムにてE.U当局は、ブロックチェーンと分散台帳技術(DLT)の可能性に関心のある企業を集め、早ければ2019年の第1四半期には設立される予定であることを明らかにしたという。

IATBAは、英国、フランス、ドイツ、スウェーデン、オランダ、アイルランドなど27の欧州の国が協力するブロックチェーンパートナーシップ(European Blockchain Partnership)によって推進された取り組みである。最高水準のセキュリティとプライバシーを備えた国境を越えたデジタル公共サービスの提供、および欧州のブロックチェーンサービスインフラストラクチャの確立に向けて各国が協力しあっている。

BBVAはすでにいくつかのブロックチェーンソリューションをテストしており、6月にはスペインのエネルギー会社Repsolと提携し、異なるブロックチェーンテクノロジーであるHyperledgerとEthereumでテストを行うなどしている。

最近では、BBVAとフランス銀行グループBNPパリバ、そして日本の三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)を含む3つの資金調達銀行のグループを通じて、ブロックチェーン上で1億5,000万ドルのシンジケート・ローンを実施する試験を終えている。

サンタンデール銀行もブロックチェーン技術には積極的で、7月にはIBMのBlockchain Platformに加わり、証券取引におけるブロックチェーンの使用を調査するための調査チームを作成している。また、4月にはリップルと提携してブロックチェーン基盤の送金サービスを開始、5月中旬にはブロックチェーンを使った初の株主の議決権投票を成功させるなど、ブロックチェーンを活用する姿勢を示している。

参考:Expansion