12日、GMOインターネットは2018年1月~9月期の決算説明会を行った。その中でマイニング事業は赤字だったが仮想通貨交換業では収益を出しており黒字となっていることを報告した。
マイニング事業については世界的にも低調なニュースが流れているが、GMOが自社開発したマイニングマシンには、一部電子部品の調達が難航しているため出荷を延期しておりその影響から赤字計上をしている。
GMOグループでの仮想通貨事業は7月~9月での売上高が26.1億円で、営業利益は1億円だったが、GMOグループ傘下のGMOフィナンシャルグループが発表した仮想マイニング事業について12.3億円の売り上げに対し、6.4億円の営業赤字となった。
マイニング事業は自社のハッシュレートは増加しつつも、ビットコインの価格の低下やハッシュレートが上昇したことで、マイニングマシンへの償却負担が増加した事が赤字幅の拡大へと繋がった。
マイニング事業について、電気代が今の場所より安い場所に移転する事でコスト削減にも繋がる事から収益力は回復すると見ている。
マイニング事業によりGMOの仮想通貨事業は暗い影を落としていると感じていると思うが次の段階として2つの要因によりさらに収益は上昇すると見ている。
1つはGMOが発行する日本円に連動したステーブルコインGMO Japanese Yen(GJY)ともう1つはGMOあおぞらネット銀行とGMOコインの連携が挙げられる。GJYはティッカーをGYENに変更し、2019年中にはアジアを中心に海外取引所に上場させる計画としている。
仮想通貨についてはステーブルコインに人気が出ている事もあり、安定資産として世界的にも認知されている日本円のステーブルコインであれば、保有したい投資家が増えることは想像に難くない。
また、GMOあおぞらネット銀行が11月中旬にGMOコインと口座連携を開始する事で即時決済ができるようになるだけでなく、GYENを将来的に取り扱い可能にするのであれば、従来の銀行間送金よりも低コストで瞬時に行えることから、現時点での金融機関が行っている定期預金より高い利率でステーブルコイン独自の定期預金も出てくる事も考えられる。
さらに同機関が日本円に換金ができる環境が出来てくれば、将来年金暮らしに不安を抱える中高年に対しては画期的な金融機関として認知されていく事だろう。
参考:GMOインターネット