先日行われた米国の中間選挙においてウェストバージニア州でブロックチェーン技術を用いた投票アプリが使われた。
今回の選挙により世界30カ国に駐在する144人の同州有権者が同アプリを利用してある程度の成果が認められた。
ウェストバージニア州にて使われたブロックチェーン投票アプリは同国、ボストンに拠点を置くアプリ開発企業のVoatz(ボーツ)によって開発され、国外で勤務する軍人が投票に参加できるようにとした目的で、本人確認に顔認証技術を採用し不正対策をとっている。
この投票システムは今年3月からテストを開始し、5月の時点で投票を完了する事が出来たという。
今回の選挙結果についてMac Warner国務長官は全体的にみて総選挙の運営と管理に非常に満足としていながらも、すべての投票方法について置き換えようとは考えていないという。
その理由としてワシントンの研究機関にて選挙のセキュリティなど研究しているモーリス・ターナー氏は今回のシステムはAppleやその他の専門家が作成した顔認証しているため、検証方法は妥当としながらも、紙の投票方法がはるかに安全性は高いと語っている。
同氏はアップロードする際に写真IDをデジタル操作をすることができるため、誰かが偽装しようとしているのを防ぐことはできないとしており、有権者を認証するものではなく、アプリを使っている人を認証しているだけと指摘している。
しかし、万が一改ざんがあったとしても、ある程度限定した部分にだけで影響があると言える。
紙に対しては人為的な作業があるため、システムでのリスクと比べ、紙を取り扱う人のミスによって選挙結果の正確さの影響が与えられる事から、選挙という重要な場面には人が関わる作業は少ない方が改ざんのリスクは少ないとも言える。
アップロードの際に人為的操作ができないようにすれば、この問題は特に気にはならないことになるだろう。
日本においても投票で一部の選挙管理委員会のスタッフが投票用紙を破棄し、数値を改ざんする問題も出てきており、Voatzの採用結果は改ざんされるリスクを低くくし人件費などのコスト削減、さらに選挙に興味を示さない若年層に対し、投票する事ができるよう手軽にアプリを使用して投票できることで、投票率を上げていくことができる可能性も秘めている。
問題が指摘される事で今後、ブロックチェーン投票は確実に高度な投票システムへと変化していく事だろう。
参考:CCN