米国証券取引委員会(SEC)は7日、シカゴ・オプション取引所(CBOE)への上場を求めていたビットコインETF(上場投資信託)の決定を、1ヶ月以上先の9月末にまで延長した。以下は当局担当者からのメール文の一部である。
「委員会は承認か不承認か、または提案された規則を変更するかしないかの決定を、2018年の9月30日までにする。」
SECの公式文書によると、申請可否の判断は45日間、もしくは90日間としている。CBOEのETFの情報が開示された7月2日から45日後で計算した場合は8月16日となり、当初はこの頃の発表が予想されていた。しかし、SECは期限一杯となる90日間後の9月30日までかかると公表した。
ビットコインETFの申請は、先月にWinklevoss兄弟が昨年に続き二度目の申請を行ったが、SECによる厳格な条件を満たしていないとして却下された。CBOEのETFは、金銭管理会社のVanEckおよび仮想通貨スタートアップのSolidXが構成する機関投資家向けへの商品である。CBOEは、ビットコイン先物の取り扱いをSECに最初に承認されたという実績もあり、SECとの付き合いは長くて深い。他の取引所よりも圧倒的に期待度が高いという見方をしている人も多いだろう。
現に、SECのウェブサイト上には申請を受けたETFについてそれぞれコメントできるようになっているが、SECが出した声明によると、CBOEのETFについては200以上のコメントが寄せられており、他を圧倒する数であるという。
機関投資家向けの保管ソリューション・カストディサービスの検討を発表している企業も多く、今回のCBOEのETFが承認されれば、ビットコイン市場に参入しやすい環境が一気に整ってくる可能性は高い。相場上昇の後押しとなり得るだけに、SECがどういった判断を下すのかが注目される。
参考:SCRIBD