ブルームバーグは6日、米国の大手投資銀行ゴールドマン・サックスが仮想通貨関連のファンドのカストディ(保管)サービスを検討していると報じた。
カストディサービスとは、顧客からの委任に基づき、有価証券の保管や売買に係る決済、あるいは元利金・配当金の受領などの業務を提供するサービスの総称を言い、仮想通貨関連のカストディサービスは仮想通貨の保管業務を行うサービスを指す。
要するに、ゴールドマン・サックスがファンドに代わって資産を保有し、不正な攻撃から投資資金を守り、顧客のリスクを軽減するといった内容のサービスになる。
関係者によると、現在は審議中となっており詳しい期間や情報については未発表となっている。
ゴールドマン・サックスのような大手機関から正式なカストディサービスが提供されれば、仮想通貨の信用の提供に加えより多くの投資家が資産クラスに投資することに繋がってくるだろう。カストディオペレーションを実施することで、プライム・ブローカレッジ・サービスを含む他のベンチャーにつながる可能性もあるという。サービスについて、ゴールドマン・サックスの広報担当者は以下のように述べた。
「様々なデジタル製品に対する顧客の関心に応えるために、我々はこの分野でどのようにサービスを提供するのがベストかを模索している。現時点では、デジタルアセットの提供範囲に関する結論には至っていない。」
ゴールドマンサックス以外の機関も続々とサービスの検討をしており、日本国内では今年5月に野村ホールディングスが“コマイヌ”というコンソーシアムを設立した。また、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー、ノーザン・トラスト・コーポレーションの少なくとも3銘柄のウォール街のカストディアンは、暗号保護サービスや調査に取り組んでいる。
世界でもトップレベルの投資銀行であり、多くの顧客を抱かえるゴールドマン・サックスがカストディサービスを開始すれば、市場は盛り上がるのではないだろうか。
参考:Bloomberg