米国最大手の仮想通貨取引所であるコインベースが、仮想通貨の世界的な普及を加速させるための取り組みの一環として、日本での事務所を立ち上げることが明らかとなりました。4日に幹部のダン・ロメロ氏がコインベースのブログ投稿で発表しました。

コインベースは、Fintech協会(Fintech Association of Japan)の理事である北澤直氏の協力の下、日本市場へ進出を計画しており、日本法人の社長には北澤氏が就任される予定となっていると説明しました。

北澤氏は、直近ではフィンテックベンチャーの「お金のデザイン」の最高執行責任者(COO)を務め、日本初の独自開発のロボアドバイザーによる資産一任運用サービス、THEO(テオ)を手掛けた金融ベンチャー企業の先駆者でもあります。その前は証券引受業者として過去にモルガン・スタンレー・ジャパンに勤務し、不動産部門での合併買収案件に携わるなど、幅広い分野で活躍する経歴の持ち主です。

今回の発表の中で、ロメロ氏は以下のように述べました。

「米国で規制された取引所として、日本の新規顧客に対しても同様の信頼を得ていくことに注力していきます。近い内に、日本での計画についてもっと皆さんと分かち合うことを楽しみにしております。」

同社の日本進出にあたっては三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)がサポートを提供しており、年内にも登録申請を提出すると報じられております。MUFGは、2016年7月にコインベースに10億円強を出資し、同グループとの提携が発表されたことでも話題になりました。

同社には2,000万人超の顧客がおり、日本で予定されているサービスでもビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などといった主要通貨の取り扱いが予定されており、「販売所」と「取引所」の2種類のサービスが提供される予定となっています。

コインベースの顧客基盤を持つ規模の仮想通貨交換所が国内(日本居住者向け)で開業されるとなれば、市場への影響も多大なものと予測され、より一層活気づくことでしょう。

昨年2017年は「仮想通貨元年」と言われましたが、SBIや、マネックスといった大手企業による大規模な取引所が開業される「仮想通貨二年」はさらに盛況を極めることになるでしょう。今後の市場発展が期待されます。

参考:Coinbase Blog