SBIホールディングスは26日、決算説明会を行い、子会社である仮想通貨交換業のSBIバーチャル・カレンシーズの開業について今後の見通しを明らかにしました。
決算説明会の中で、SBIバーチャル・カレンシーズの代表取締役社長である、北尾吉孝氏は以下のように述べました。
「私どもが(仮想通貨交換業を)やりだしたら、あっという間にナンバーワンになる。したがって、もの凄い数のお客さんが来たら、それに耐えうるシステムを構築しておかなければいけない。」
これの裏付けとして、SBIグループ内の、SBI証券(約426万口座)、住信SBIネット銀行(約321万口座)、SBIリクイディティ・マーケット(約105万口座)といった顧客基盤がSBIバーチャル・カレンシーズにも流入してくることを見込んでいます。
仮想通貨取引所はとくにサイバー攻撃の対象となりやすいことから、ハッキングへのセキュリティ対策を課題の一つとして挙げ、また、コインチェックでのネム(XEM)流出事件による市場への影響、金融庁の規制の動向などを鑑みながら、開業の時期については以下のように説明しました。
「本格的な開始日については、この夏に結論を出し直ぐに始めるつもりです。」
「スプレッド最低限を目指していきます。こうやったらみんな他所は儲からなくなりますよ。あぶく銭で儲けてたところはみんなパンクしていきます。」
1月から試験的にXRPを販売していたことにも触れ、開業に向けての意気込みを見せました。また、仮想通貨を巡る規制として昨今、話題となっている証券として扱われる可能性についても触れました。
「リップル(XRP)とイーサリアム(ETH)については証券として認定するような動きがSEC(米証券取引委員会)に見られる。証券に認定されようとコインであろうと全く関係ない。」
「日本は仮想通貨としてリップルは認定されている。イーサリアムもそうです。日本が法律上そのように規定している訳ですから、アメリカで仮に規制やったら日本にガーっとシフトしてきます。うちにとってみれば大いにプラスだと思っています。」
このような規制に関しても強気な姿勢が伺えます。早ければこの夏、いよいよSBIバーチャル・カレンシーズが開業される予定。
取り扱い通貨はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、そしてSBI Cryptoでもマイニングを行っているビットコインキャッシュ(BCH)の4通貨を検討しています。市場参加者からは開業に向けて、期待の声が寄せられています。