仮想通貨のビットコイン(BTC)を狙った犯罪が増えています。おそらく多くの方がビットコインと犯罪を結びつけるものとして、マネーロンダリング(資金洗浄)や違法薬物の取引、ハッキングや詐欺などが思い浮かぶかと思われますが、それだけではありません。

今月24日には東京都港区赤坂のホテルで、会社員の男性が少年4人に顔を殴られ、「早くコインを出さないと刺す」と脅された事件が起きました。男性の通報により少年らは逮捕されましたが、警察の調べに対し黙秘をしているようです。

知人関係や詳しい経緯などについては現在、警察が調べていますが、男性がビットコインを保有していることを知っていたということで、狙われた可能性が高いと考えられます。

最近ではテレビや雑誌などで顔を出して、「億り人」と報道されたり、SNSなどで資産を公開する方も中には見られます。顔を出さなければ大丈夫ということで、プロフィール画像などはご自身の顔ではないものを設定されている方もいますが、オフ会やセミナー、ミートアップなどといったイベントには気を付けたほうがいいかもしれません。

イベント自体は情報交換の場として素晴らしいものであっても、参加者の中には、資産を狙った悪意のある輩もいる可能性はゼロではありません。滋賀県ではビットコインのセミナーで知り合って強盗殺人にまで発展したという事件も起きています。

また、トルコのイスタンブールではビットコインを保有している人がギャングに拉致され、8時間にも渡って脅迫・暴行をされるという事件も起きています。この時に450ビットコイン(約4億8,000万円相当)が盗まれたとのことです。

これは、被害者がSNSで豪華な生活ぶりなど、大量のビットコインを持っている素振りをしていたことで、ギャングに目を付けられたとのことです。また、仮想通貨はスマートフォン1台あれば送金が行えたりと便利な一方、狙われやすいのかもしれません。

ビットコインやイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)など、仮想通貨全般的にも今年に入ってから急騰し、注目されているため、犯罪者は常にターゲットを狙っています。SNSなどで「1億稼いだ!」と言いたくなる気持ちも十分に分かりますが、資産があることをおおっぴらにするような無防備なことはしないよう、お気をつけください。警戒心を弱めるために女性のフリをして近づく手口などもあるようです。

知人同士の冗談などであれば、ネタとして楽しめるかもしれませんが、誰が見ているか分からないインターネット上に資産情報を晒すような行為は、リスクが付きまとうということを頭の片隅に入れておいた方がいいかもしれません。仮想通貨を巡ってこのようなネガティブな事件は、できればこれ以上起きてほしくないですね。