中国ではビットコインのマイニングが盛んなことでも知られていますが、四川省にある水力発電所がマイニング企業への電力供給をストップさせるよう働きかけていることが分かりました。

中国四川省では地理的に水資源が豊富、ダムなどによる水力発電が活発で安く電力を提供していたため、この地域でビットコインのマイニングを行う企業も少なくありません。四川省でマイニングができなくなれば、少なからず市場にも影響があると考えられます。

中国ではICOの禁止や、仮想通貨取引所を閉鎖させるなど、仮想通貨に対しての規制が厳しいのが現状です。しかし、マイニングに関しては明確に禁止することはありませんでしたが、正式に認めているというわけでもありません。このため、四川省の水力発電所では先立って規制当局からの警戒をし、供給を停止することになったと考えられます。

ビットコインのマイニングを行うには膨大な電力を必要とするため、供給がされなくなればマイニング企業にとって、一大事でもあります。また、企業だけの問題ではなく、四川省のマイナーがいなくなるようであれば、ハッシュレートのバランスも崩れると考えられます。この場合ユーザーにとっても影響が出る可能性は否めません。

もちろん、すべてのマイナーが四川省に偏っているわけではないので、直ちに影響があるといったことでもありませんが、ユーザーの方は念のためにビットコインのハッシュレートを確認しておいてもいいかもしれません。

今回の水力発電所からの電力供給ストップは中国内での全面的な禁止というわけではありませんが、四川省以外にも同様の動きがあるかもしれません。日本では大手企業が相次いでマイニング事業に参入を表明していますが、マイニングの市場も中国の企業から日本の企業に移行する可能性も考えられます。

15日19時現在では、ビットコイン価格は約78万4,000円、直近24時間の変動は5.3%のプラスと依然高値水準をキープしています。(CoinMarketCapの統計より)ビットコインキャッシュとの攻防戦もあり、往って来いの相場ですが、仮想通貨全体的には上昇傾向にあります。さまざまな思惑が飛び交う中、市場参加者からは今後の相場動向が注目されています。

参考:Caijing.com