ビットコイン(BTC)を巡っては、たびたび分裂が懸念されている。技術的にはビットコインを分裂させようと思えば、何回でもできるといった見解も見られる。

分裂させることが良いか悪いかという点については、マイナーやユーザー、開発者や仮想通貨を取り扱う関連事業者など、立場によっても異なる。例えば、決済サービスを導入した店舗などで、ビットコイン決済と同時のタイミングで分岐のブロックが生成されてしまうことになれば問題が生じるだろう。

8月にビットコインからビットコインキャッシュ(BCH)に分裂した際は、一時決済サービスを停止する店舗も見られた。また、10月24日にビットコインから分裂したビットコインゴールド(BTG)も、付与が行き届いていない中、今度はビットコインキャッシュにハードフォークが行われようとしている。

今回のハードフォークは、主にアルゴリズムの変更による難易度調整を目的にしているため、分岐する可能性は少ないと思われるが、念のため注意はしておいたほうがいいと考えられる。

開発者によると、今度のハードフォークは11月1日で、リリースが11月13日を予定しているとのこと。マイナー(採掘者)がビットコインキャッシュに傾きつつあるという話も見られるようになり、27日から高騰をしているビットコインキャッシュだが、ハードフォークも間もなくという話なので、これとも多少の関連があるかもしれない。

ビットコインも11月にSegWit2Xによる分裂の危機を迎えており、深刻な問題とされている。こういったところも含めて、幅広い視野で情報を集めておきたい。

31日現在、ビットコインは約69万円、ビットコインキャッシュは約5万1,000円(CoinMarketCapの統計より)と、いずれも高値水準で推移している。市場参加者からは今後の相場動向が注目されている。

参考:CoinDesk