2日、MUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)が、独自で発行した仮想通貨「MUFGコイン」をCEATEC 2017の特別テーマエリア「IoTタウン」内のブースにて発表した。
MUFGの展示ブースでは、取り組みの一部として、MUFGコイン以外にも、オープンAPI「MUFG APIs」や、イマーシブテレプレゼンス技術「Kirari!」を活用したサービス、さらにフィンテックスタートアップとの協業の事例を紹介している。
最近話題も増えてきている銀行や企業独自の仮想通貨だが、今回使用例など具体的な発表がされたMUFGコインはブロックチェーン技術に基づき、「1コイン=1円」の価値が認められる非変動型の仮想通貨だという。
リアルタイムで送金コストの低いP2P(ピアツーピア)送金の実用や、マイクロペイメント(超小額決済)の体験もできる。日常生活の中でのお金に関わるあらゆる行動をサポートするサービス提供を普及させていくという。
日経テクノロジーオンラインによると、MUFGコインが利用できる初の自動販売機も出展されており、デモンストレーションが行われたという。まず、指紋認証によりスマートフォンの本人確認後、登録してある本人情報をQRコードでスマートフォン画面上に表示。QRコードを自動販売機が読み取った後にサーバ経由で決済されるという。
一見複雑なようだが、慣れればかなり便利な仕組みではないだろうか。また、銀行が発行の仮想通貨というと、先日開発の発表があった、みずほフィナンシャルグループと、ゆうちょ銀行、その他邦銀による「Jコイン」なども同様のものと考えられ話題となっている。
これと競合するのか、それとも互換性を持たせられるようなネットワークを利用するのかといったことも気になるが、MUFGによると年内にはMUFGのグループ内の過半数の約8万人がMUFGコインを利用できるようプロジェクトを進めており、グループ外での利用も視野に入れているという。今後の技術発展と普及にますますの期待が高まる。
CEATEC 2017は10月3日から6日まで一般公開されているので、関心のある方はその目でMUFGコインのデモンストレーションを見に行かれてみてはいかがだろうか。