ブロックチェーン技術について日々議論が絶えない。メリット・デメリットがあるが、仮想通貨を巡る法的規制が追いついていないことや消費者・投資家保護、マネーロンダリング(資金洗浄)や犯罪に利用されることなどが多く挙げられる。

急速に発展するブロックチェーン技術は素晴らしいものであっても、国としてすぐに受け入れられるかと言えば障害は多い。

20日、米ワシントンD.Cで開催された「2017BLOCKCHAIN FORUM」にてCFTC(米商品先物取引委員会)の委員長クリストファー・ジャンカルロ氏は、「現代において金融市場から、他の多くのものがデジタル化されている。しかし規制はデジタル化されていない。規制はアナログだ。」と述べた。

ジャンカルロ氏の見解によると、ブロックチェーン技術を金融インフラに受け入れるには、政府機関など規制当局がブロックチェーン技術に対して理解していく必要があり、ブロックチェーンに対応したデジタルアイデンティティの実現や規制・監視の改善、決済プロセスの効率化、透明性の高い情報流通など新技術の可能性は米国の人々に有益であるという。

また、金融市場のデジタル化による発展と投資家保護のバランスが大事だと主張し、「特定の仮想通貨に対する熱意によって、多くのリスクに対し盲目になってはいけない。」とも語った。

CFTCは仮想通貨デリバティブ取引の承認なども行っており、LedgerXがデリバティブ清算機関とスワップ執行ファシリティとして登録を受けたことも記憶に新しい。

CoinDeskによると今回のBLOCKCHAIN FORUMには、40以上の米国政府機関の約270人のリーダーが集まったという。

このような場でCFTCのような機関が率先して仮想通貨やブロックチェーンに対して理解を深めることを呼びかけていくことで、米国の仮想通貨に対する規制構造が変わっていくかもしれない。政府と仮想通貨が共存した形で技術発展していくことが期待される。

参考:CoinDesk