仮想通貨の技術を活用し、多くのテクノロジーが恩恵を受け、発展を遂げている。W3C(World Wide Web Consortium)がGoogleやApple、Microsoft、Mozilla、Facebookと共同で仮想通貨での支払いに対応したブラウザAPIを開発し、また企業らがこれを採用することが分かった。米CoinDeskにより伝えられている。

ビットコインなど仮想通貨は、インターネット上での通貨として取引が行われ需給関係が生じることにより成り立っているが、このようなAPI実装によりさらにインターネット上での商品やサービスへの支払いなどが円滑に行えることが期待される。

W3Cによって進められているこの取り組みは、2013年に考案された「通貨に依存しないWebでの支払い」を普及させる第一歩とし、仮想通貨はより勢いを増していくとしている。

2016年6月に開催したブロックチェーンワークショップでは、多くの参加者がブロックチェーン技術の一般普及に関心を持っていたが、当時は正式な作業などは明確ではなかったという。

今回発表されたAPIはすでに、GoogleのChrome、AppleのWebkit、MicrosoftのEdge、MozillaのFirefox、Facebookのアプリ内ブラウザ、Samsungのインターネットブラウザなどで実装可能となっており、これを有効化することでPayment Request APIにより、ビットコインなどその他任意の仮想通貨をブラウザに直接取り込む新しい支払い方法を実現させるという。

CoinDeskのインタビューに対し、W3Cのペイメント活動の責任者である、イアン・ジェイコブス氏は以下のように語っている。

「例えば、特定のURLでビットコインでの支払いを受け付けし、その支払い方法をサポートするアプリケーションを配布することができます。」

特定のURLというのは明らかにされていないが、一部では実装が待たれているHTTPステータスコードの「402 Payment Required」にリクエストされるものではないかとのルーマーも見られる。期待からさまざまな憶測が飛び交うが、いずれにしろ実用化もそう遠い日ではないかもしれない。

その理由のひとつとして、最近の進捗についてジェイコブス氏は、次のようにも述べている。

「このAPIを使用している企業を早期に見ることになるだろうし、2018年半ばには、時とともに普及に向けてブラウザのサポートが増えるだろう」

また、「現在、開発者が利用できる支払い方法のコードを書くのに適した時期だ」とも語っている。

W3CはWebの開発者である、ティム・バーナーズ=リー氏が創設したwwwの技術を標準化、推進することを目的とした非営利団体。このコンソーシアムによるGoogleやApple、Microsoftなどその他大手企業と共同でのプロジェクトに方方では多く期待の声が寄せられている。

参考:CoinDesk