世界各国で仮想通貨に対する法的立場に格差が広がりを見せている。先日は中国当局が仮想通貨の取引を禁止し、今後、中国国内の仮想通貨取引所の閉鎖が相次ぐとの見解もされている。
これにより、日本で仮想通貨の取引量が多いことから良くも悪くも市場は日本がリードしていくのではとの予測もある。
さて、今回アフリカ南西部に位置するナミビア共和国(ナミビア)の仮想通貨に関する法規制が注目されている。
ナミビアの中央銀行であるBank of Namibia(ナミビア銀行)が、1966年の外国為替管理法の下では、ビットコインなど仮想通貨の取引が規制されており、アフリカ諸国では仮想通貨は認められないと主張している。また、取引以外でも商品やサービスの支払い方法としても仮想通貨で受け入れない可能性があるという。
ナミビアでは、現在、ビットコインやその他の仮想通貨が政策の役割に最小限の影響しか与えないとしている。さらに仮想通貨自体を自国通貨のナミビア・ドル(NAD)と交換できるものではないと認識しているという。この他にもマネーロンダリング(資金洗浄)に使用されることなども懸念している。
しかしながら、アフリカ諸国では仮想通貨の普及が進められており、例えばナミビアの東に位置する隣国、南アフリカ共和国ではビットコインの受け入れが特に進んでおり、大手小売業のPick n Payではビットコインによる支払いの受け付けを始めた。
支払いのシステムはアフリカ有数の都市ケープタウンを拠点とするソフトウェア開発会社のElectrumにより提供されているという。
Pick n Payの情報システム担当のJason Peisl氏によると「ビットコインなど仮想通貨は、比較的新しい支払い方法ですが、私たちはこのように受け入れが可能だということを実証しました。Pick n Payは革新的な変化を受け入れていきます。」と述べた。
このようにビットコインなどの新しい決済方法を受け入れていくことで、南アフリカの経済活性化にもつながるとの見方もされる。また、アフリカ諸国では南アフリカ以外にもケニアやナイジェリア、タンザニアでは仮想通貨の受け入れが拡大されている。
今後、ナミビアではどのように仮想通貨を受け入れていくのか、法的な扱いも難しく時間が必要かもしれないが、アフリカ諸国でもますますの発展が期待される。