ここ数日、ボラティリティ(価格変動率)が拡大している仮想通貨市場。先週の中国でのICO禁止や取引所閉鎖の可能性を暗に示したリークにより、大きく下げた。週のはじめには一時反発が見られ、少しずつ市場は回復へと向かうとの予測もあったが、現在も下げ相場が続いている。
フェイクや誤報など、様々なニュースが交錯しているが流されないよう自身の信用できるものだったり、逆にそのフェイクニュースの裏にどのような思惑があるのか思案してみるのもいい。ちなみに中国では変わらずに取引がされている。
13日18時現在、CoinMarketCapに掲載されている時価総額100位までで実に95の仮想通貨が前日(24時間)比をマイナスと赤く染めている。こうも連日下げてくると長期覚悟の塩漬けコインとしてしばらく相場を離れるか、損切りをするかといった声も散見されるが、下げが早い分逆に戻りも早い。
底値を狙うのは難しいが、保有コインのアベレージを下回っていればナンピンするのもひとつの手かもしれない。しかし、悪手には注意が必要だ。このあたりが投機的と言われる所以ではあるだろう。
専業の短期トレーダーにとっては、一気に稼ぐチャンスと活発に取引を行っている方も少なくないようだ。しかし、仮想通貨投資の初心者の方など、ボラティリティに慣れないうちはあまりにもリスクが高いので迂闊にはオススメできない。このあたりは自己判断で願いたい。
時価総額上位で人気の銘柄だけを見ても、ビットコイン(BTC)は4,000ドルを下回り、イーサリアム(ETH)も276ドルと安値、リップル(XRP)も一時0.2ドルを下回り、ネム(XEM)は0.23ドル、ライトコイン(LTC)は61ドルと何れも大幅に下げている。(CoinMarketCapの統計より)
このように下げている時には、SNSやチャット、ネット掲示板などでムダに不安を煽ったりする人もいるので、目先の相場に踊らされてパニックや狼狽売りなど判断を誤らないようご注意願いたい。仮想通貨の市場ではこのような相場はよくあるので、過度の心配は精神が疲れてしまうので気にしない方がいい。
各国で仮想通貨に対する規制が強化される中、本来政府や中央銀行に管理されない非中央集権の仮想通貨が規制ひとつで、このようなことになってしまうとは皮肉な話でもある。
しかし、これからが本当に試される場面なのかもしれない。中国での仮想通貨取引所がどうなるのか、PBoC(中国人民銀行)含め相場動向も追っていきたい。