12日、Ripple(リップル)社が開催するカンファレンス「SWELL」のアジェンダ詳細が明らかとなった。カンファレンスに参加する方も、そうでない方もここでその内容を確認していただきたい。

8月25日にリップル社から最後のカウントダウンツイートがされ、Twitter内での発表はSWELLを開催することと、前FRB(米連邦準備制度理事会)議長のベン・バーナンキ氏とwwwの開発者であるティム・バーナーズ=リー氏が基調講演を行うといったことが主だったが、さらなる詳細が発表された。

10月16日から18日まで加トロントにて開催されるカンファレンスだが、16日のメインと思われるのがやはりバーナンキ氏の対談。インタビュアーはビル・クリントンやバラク・オバマ政権時代に経済政策担当大統領補佐官を務めたジーン・スパーリング氏。約一時間に渡って講演をする予定だ。

その他、各金融機関による銀行が提供するサービスについての見解や、リップル社側からは世界各地に向けての決済システムについての動向などの説明がされる予定となっており、SBI Ripple AsiaのCEOである沖田貴史氏も参加する。

18時から20時までの「HAPPY HOUR」では、食のオスカーとも言われるJames Beard Foundation Awardにて2012年にWine and Spirits Professionalの部門で受賞したソムリエのPAUL GRIECO氏も登場する。料理を振る舞うのか詳細は不明だが、リップル社のこういった心遣いも参加者にとっては大きな楽しみであるだろう。

17日はバーナーズ=リー氏の基調講演を予定している。現在、当たり前のように世界中で利用されているWebの産みの親としても広く知られている。一時間にかけて同氏がどの様にWebを考え開発したかについて、また将来の技術についても説明をする予定だ。インターネットの欠かせない現代においてこの講演はかなり貴重な場ではないだろうか。

また、リップル社のパートナーとして、UAEエクスチェンジやMcKinsey&Companyからの客員など、日本からはSBIグループ傘下のSBIレミット代表取締役の安藤伸生氏。MUFGデジタルイノベーション推進部長である相原寛史氏らがリップルを使用することについてのビジネスケースなど議論を行うとしている。

さらにブロックチェーンの未来について、議論のゲストにイーサリアム開発者のVitalik Buterin氏やHyperledgerプロジェクト理事のBrian Behlendorf氏、ブロックチェーン技術の開発企業Chain Inc社長のTOM JESSOP氏が参加。リップル社からはCTOのSTEFAN THOMAS氏が参加する。Buterin氏がリップルに対して、どのような見解を持っているのか気になるところではないだろうか。

この日は1970年代の米国を代表するロックバンド「Steve Miller Band」もお祝いに駆けつけるという。技術や今後の展開についての議論ばかりでなく、ここでもリップル社の心遣いが伺える。

18日は主にワークショップがメインとなっているが、具体的な内容までは触れられていない。いよいよ来月16日に迫ったSWELLだが、追加での情報などが入る可能性も考えられる。今後の動向も追っていきたい。

参考:Swell by Ripple