仮想通貨のビットコイン(BTC)を使ったマイクロトレードサービス、VALUで、YouTuberのヒカル氏がVALUのサービスで不正にビットコインを得た可能性があるとVALUER(ヒカル氏のVALU保有者)から不満が相次いだことを受け、ヒカル氏が自身のVALUを買い戻している。
今回、騒ぎとなったのはヒカル氏が14日、Twitterで「明日一気にバリューで動く」という趣旨のツイートをしたことにより、価格の高騰を期待した方たちからの買いが強まり、高値となったところでヒカル氏やその関係者らがVALUを全て売却し、「詐欺ではないか」、「インサイダーだ」、「損をした」といった声が多く見られた。
まず、VALUのサービス自体が発行者を応援するもので、VLUERは購入したVALU分に応じて優待特典などを受ける(優待がない場合もある)ことができるサービスであり、VALUの価格変動もあるので、利益を得る目的で参加するのはリスクが高いということを理解しておきたい。また、VALUは株式など有価証券や、その他金融商品にもあたらないため、インサイダー取引として成り立たない。ネット上では警察に相談するといった声もいくつか見られるが、おそらく詐欺罪としての立証も難しいかと思われる。VALUを購入する際は、優待以外には見返りを求めず、あくまで寄付をする気持ちで購入することが望ましい。
ヒカル氏は、17日にTwitterで今回の行動や言動で迷惑をかけた方に対し謝罪をし、当該VALUの買い戻しに応じている。すでに上限となる0.06BTC(約2万8,000円)から買い戻しており、明日18日には0.06233BTC(約2万9,400円)付近で買い戻すとのこと。期間は18日20時まで、ヒカル氏による買い戻しが終了次第、優待に関しての掲載もするとしている。
また、この騒動を受け、VALUの運営会社は今後の対応について利用者保護の観点から新しいルールを作るとし、決定次第発表するとしており、サービス向上に向けた取り組みが伺える。
VALUは、互いの求める条件が一致すればWin-Winの関係が築ける素晴らしいサービスだが、使い方によっては危険な側面もあるということを今回の件で気付かされたという人も少なくない。VALUの利用者はヒカル氏の真似をして失敗をするようなことがないように気を付けていただきたい。
YouTubeの活動でPS4(プレイステーション4)100台をプレゼントするなど、お金を使った派手な企画が人気のヒカル氏。今回の騒動により今後の活動の足かせにならないかといった意見もあり、ますます注目されている。