8月に入り、大きな山場を乗り越えた仮想通貨市場。多くの情報が毎日飛び交っているが、中でもビットコインキャッシュ(BCH)の話題はしばらく続きそうだ。

各取引所で取り扱いも増えてきており、売りが優勢と見られる中、その傍らではビットコイン(BTC)が堅調に相場を伸ばしている。5日19時現在では1BTC/3,205USD(約35万5,000円)と、過去最高値の水準を推移しており、仮想通貨投資家の間では話題の的となっている。前日(24時間)比では12.64%のプラスと好調だ。

主な要因として考えられているのは、ビットコインキャッシュの売却益からビットコインに買いが流れていると見られる。ビットコインだけでなく、その他アルトコイン(オルトコイン)にも買いが出ており、イーサリアム(ETH)は1ETH/236.8USD(約2万6,200円)で5.1%のプラス、リップル(XRP)は1XRP/0.178USD(約19.8円)といずれもプラスとなっている。

一方、ビットコインキャッシュは1BCH/239USD(約2万6,500円)と、25%のマイナスと下げている。早速取引が活発になっていて売りが多いため、ボラティリティ(価格変動率)が高くなるということは予測通りの展開ではあるが、迂闊に手を出すのも考えものだ。もうしばらく下げてくるだろうか。手慣れた方であれば、ここでショートのポジションをとるという選択肢もあるが、大きくレバレッジをかけて取引する場合はとくに注意をしたい。

ビットコインはここのところ過熱ぎみで、分岐後をきっかけにしばらく低迷するといった懸念もあったが、ある意味では底の硬さをここで証明したとも言えるのではないだろうか。

気を抜ける場面ではないが、このまま一気に40万円台へと大台に乗るか、はたまた調整局面に入るか、今回の相場に関してはしばらく様子を見たいところではある。全体的にも上昇傾向にある今、仮想通貨市場をリードしていくのは、ビットコインに委ねられているのだろうか。今後の動向からますます目が離せない。