国内フィンテック大手のテックビューロが、中部電力で行われたブロックチェーン技術の実証実験にインフォテリアと共同で参加し、プライベートブロックチェーンのmijinを提供したことが分かった。この実証実験の期間は2017年7月3日から28日まで行ったとしている。

今回の実証実験ではブロックチェーンの技術をエネルギー分野で活用させていくビジネスモデルと、中部電力に対するブロックチェーン技術の理解を得ることが目的だという。

昨今、多くの企業がブロックチェーン技術を応用し、さまざまな分野で活用の可能性を見出している。今回の実験により、中部電力が理解を深めれば、国内でブロックチェーンを活用したエネルギー分野のパイオニアとしての地位を築くことは想像に難くない。

日本ではブロックチェーンに関して技術的に複雑な面も多く、一般的には認知が浅い面もある。「ブロックチェーン=仮想通貨=怪しいもの」といった一部誤った認識を持たれている方も少なくない。しかし、このような取り組みによって技術開発が進み、人々の生活に役立てば、より市民権を得たものになるのではないだろうか。

mijinは、テックビューロの提供するプライベートブロックチェーンで、非改ざん性、ユーザ認証、暗号化に優れているのが特徴。mijinを利用することでアプリケーションの開発やP2Pネットワークなども低コストで実行ができる。

また、仮想通貨のXEMで知られるNEM(ネム)のコア開発チームがmijinの開発にも携わっていることでも知られている。現在では300社以上に利用されており、今後もその規模を拡大していくことに期待の声が集まっている。

仮に今後、中部電力がmijinを本格的に扱っていくとなれば、XEMにとっても大きなニュースではないだろうか。2日16時現在では1XEM/0.2USD(約22円)ほどを推移しており、前日(24時間)比では約14%のプラスとなっている。

海外でも好ニュースが多く見られるネムだが、今回の実証実験は意義があるものだったのではないだろうか。様々な課題を抱えている仮想通貨だが、今後の動向からますます目が離せない。

参考:mijin