仮想通貨に投資をしている方であれば、誰しもが思うことかもしれない。毎日次から次へとニュースが飛び交い、とにかく気が抜けない。また、それらのニュースによって乱高下するボラティリティの高い相場となっている。

企業が、ある仮想通貨のプラットフォームに出資をすれば、好材料だとTwitterでは情報が交錯し、取引所がハッキングの攻撃を受ければパニック売りの声も見られる。先日懸念されたビットコイン分岐問題は、あたかも無かったかのように静まったかと思えば再び相場の乱高下を始める。

まるで、投資家の一喜一憂する心理状況を映し鏡にしたようにも見られる。

仮想通貨に休息の二文字はない?

株式やFXと大きく異なる特徴として、仮想通貨は基本的に24時間365日のマーケットである。日本時間だろうと海外の時間だろうと投資家がいる限り、相場は動き続ける。短期トレーダーであれば、寝る間も惜しんでリアルタイムチャートにかじりつき、Twitterや海外のネット掲示板などで最新ニュースを収集する必要があるだろう。

8月1日に行われるとするハードフォークでのビットコインキャッシュ(BCC)が目前に迫っていながらも、大手マイニング企業のCEOジハン・ウー氏が発言をすれば、11月に予定されているハードフォークを懸念する声が散見されるようになってきた。常に先手先手で情報収集は欠かせないが、情報に振り回されてばかりでは危ないとも考えられないだろうか。

時価総額か、取引量か、それとも?

仮想通貨をめぐるニュースと併せて、買い材料の目安までと、時価総額や取引量、過去のチャートなどは見ておきたいところだが、仮想通貨にいたってはチャートのテクニカル指標などは為替とはまったく異なる動きを見せることもしばしばあり、また前例も少ないため、あまりあてにならないことが多い。

時価総額に関しては大半を占めるビットコイン(BTC)が約425億ドルと、1位から動く気配もないし、2位につづくイーサリアム(ETH)は約192億ドル、3位のリップル(XRP)は約67億ドルと、爆発的な材料がない限りは「3強」として固定されているように考えられる。25日から24時間、仮想通貨市場全体の時価総額を観測した際に、100億ドルほどの大幅な下落が見られた。日本円にして約1兆円だ。わずか1日にしてこの暴落はどう捉えるべきだろうか。押し目買いをする方もいくらか見られたが、様子見が正解だろう。

仮想通貨はボラティリティの激しさから短期でのトレードが人気だが、長期的な値上がりを見込んで「将来性」もしくは「可能性」とも言うべきか、仮想通貨の技術そのものに投資をするという考えで買うことが健全であり、正しい買い方とも考えられる。もちろんこの限りではないのは承知の上であるが。

27日21時では時価総額は約885億ドルほどで、前日から30億ドルほど戻しているが、このまま相場を上げ続けるか、7月も末に迫ったことで、駆け込みで売りが増えるか予測は困難だ。市場では今後の相場動向が注目されている。