仮想通貨の時価総額が25日12時では950億ドルを確認していたが、26日12時には857億ドルと、900億ドルを大きく下回った。時価総額のランキング上位100位までを見ても実に97の通貨が前日比(24時間)でマイナスとなっている。インターネット上やSNSではさまざまな情報や意見が交錯しており、悲観的な意見が散見されている。やはり1日で100億ドル近くの暴落というのは、悲観にならざるを得ないだろうか。
今回相場を大きく下げた要因として、さまざまな憶測が飛び交っているが、とくに多く見られるのが中国のマイニング企業Bitmainのジハン・ウー氏が11月のハードフォーク(Segwit2x)についてネット放送で発言したことが原因だという声も見られる。しかし、これはすでに織り込み済みの材料のため、ここまで相場に影響を与えるとは考えにくい。
世界的な資産家や投資家たちは口を揃えてバブルを懸念していたが、このバブルが今回のビットコイン分裂問題を引き金にはじけたというのであれば、しばらくは様子見が正解だろうか。しかし、今日まで相場の乱高下をしながらも規模を拡大させてきた仮想通貨市場だけに、このまま下げ続けるということは考えにくい。
また、2017年初からの市場全体の時価総額を見ても1月には180億ドルだったが、7月26日では約900億ドルと5倍ほどに拡大している。多くの資金が流れてきていることは確かである。とくに相場の波が激しくなってきたのは今年の5月ころからだろうか。このころから一般的に仮想通貨への関心が高まり、投資に参加する方が増えてきたと見られている。
一部ではパニックや狼狽売りも見られるが、ここは握力が試される場面かもしれない。目先は8月1日のビットコインキャッシュ(BCC)と、11月のSegwit2xのハードフォークへと向いており、短期的な投資であれば慎重な判断が求められる。
仮想通貨はまだ成長産業であり、バブルですらないという見解もある。このまま暴落を続けるのか?それとも堅調な推移を見せるのか?予断をゆるさない状況であるが、今後の相場動向から目が離せない。