仮想通貨のビットコインが、21日にBIP91がロックインされたことで、UASF(ユーザー・アクティベーテッド・ソフトフォーク)によるチェーンの分岐は免れたと考えられているが、ここで新たな問題が出てきた。

日本仮想通貨事業者協会(JCBA)のアナウンスによると、当初8月1日に分岐される可能性が高いとされていたが、BIP91が7月23日にリリースされることで、一時的に分岐する可能性が高いとされている。このため、より安全性を確保するため、JCBA加盟の仮想通貨取引所13社では、23日からビットコインの取引停止の措置を取るという。

仮に分岐したとしても一時的なもので、最終的には1つのチェーンに収束すると考えられているが、取引停止が早まることでの市場に対する影響は少なからず出てくるだろう。

多くのアルトコイン(オルトコイン)はビットコインの相場に依存しているので、全体的に値を下げるだろうか。しかし、今回ビットコインがSegwitを採用することは長期的に見れば好材料と考えられるので、23日までに買いが集中すれば、高騰も考えられる。日本国内で取引量が減少するとなれば、海外の仮想通貨投資家たちも無視はできないだろう。

また、同アナウンスでは8月1日に行われるUAHF(ユーザー・アクティベーテッド・ハードフォーク)にも触れており、このハードフォークによって新しく誕生するビットコインキャッシュ(BCC)の取り扱いについてJCBA会員に向け、対応を求めている。

ビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCC)に分かれた場合、ビットコインと同数のビットコインキャッシュが発行されると考えられているが、必ずしもお互いの価格が半分になるわけではなく、さらにまったくの別の仮想通貨という扱いになるため、分岐時点でビットコインを保有していた場合、評価額がどのようになるのか予測は極めて難しい。

一番の安全策として現在考えられている方法としては、23日の取引停止までに保有しているビットコインを手元のハードウェアウォレットに移動させて保管、もしくはすべて円やドルに交換しておくことが望ましい。

長期保有を考えているのであれば、そのまま預けておくのもいいかもしれないが、取引所でのトラブルなど予期しない出来事も起こる可能性はゼロではないということを知っておいていただきたい。

また、どのような対応を取るべきか判断しかねる場合は、ご自身が利用している仮想通貨取引所に確認をすることもオススメしておきたい。

参考:日本仮想通貨事業者協会