この数日、仮想通貨の下落がとくに目立つようになってきた。ビットコイン(BTC)だけでなく、アルトコイン(オルトコイン)もほぼ壊滅的な状況だ。以前から仮想通貨バブルの崩壊を懸念する声も国内外問わず方方で散見されていたが、7月11日の時価総額が一時800億ドルを下回り、これを悲観するトレーダーも少なくない。しかし、今回の相場下落は狼狽売りをするような緊急事態ということでもないだろう。
今度の8月1日のビットコイン分裂問題を懸念し、一時的に避難していたアルトコインに流れていた資金が、より安全なドルや円に戻してきているという見方もされている。ようするに、ビットコインに投資している資金の避難先が、同じ仮想通貨である必要もないということだが、必然的な流れではないだろうか。
ビットコインの相場下落は予測されていたが、2017年初に1BTC/10万円ほどだったのに対し、現在は1BTC/26万円前後を推移しており、長期的に見ればまだまだ下げてもおかしいことはない。今回の相場下落で買いが集まれば、逆もまた然りだが。しかし、今の相場で買うのは少し待った方がいいかもしれない。
仮想通貨全体では先月6月に時価総額が1,000億ドルを上回ったが、本日800億ドルに届かないことを鑑みれば、リスクが高いとの見方もされる。とくに短期でのトレードをしている方は注意が必要だ。
仮想通貨投資をしている方であれば、誰でも底を狙いたいところだが、5月につけた1BTC/34万円が天井とするなら「半値八掛け二割引」にかけてみるのもナシではない。あくまで目安だが、この場合は10万前後で底をつくといったところだろうか。
ビットコインの下落は今後も続くのか。先日からチャートでは三角持ち合いを継続していたが、ここにきて下っ放れたとの見解もある。8月1日に向けてさらにボラティリティ(価格変動率)が高くなるといった見方もされているが、先行きは不透明。
時価総額が下がったといっても、バブルの崩壊だと悲観し、騒ぎ立てたところでどうにもならない。底値鍛錬と耐えてホールドするか、損切りして底でポジション取りをするか。それとも資金を引き上げてしばらく様子見をするか。
いずれにしろ時が経てば回復に向かっていくと市場では予測されている。今後も仮想通貨全体の相場動向から目が離せない。