仮想通貨市場がこのところ、資金の流れが悪化しているのだろうか。ここしばらく仮想通貨全体の時価総額が1,000億ドルを下回っている。さらに本日7日は、ビットコインや上位のアルトコインもほぼ前日比をマイナスと赤く染めている。とは言ってもビットコインは1.6%ほど、イーサリアムは6.2%ほど、リップルは3.1%程度でおさまっており、パニックを起こすほどの総悲観というわけではないが、しばらくは慎重にならざるを得ないだろう。

上位100銘柄中80のコインが下落していることは事実だ。しかしそんな中、Dubaicoin(DBIC)が632.57%のプラスを付けている。また同じくDubaicoin(DBIX)も14.36%のプラスとなっている。(CoinMarketCapの統計より)

ちなみに、このDBIXはアラビアンチェーンという分散された、いくつものデバイスのネットワーク上で、通貨を構築、処理、追跡、保護するために、自己実行型でグローバルにアクセス可能なスマートコントラクトとアプリケーションを開発するための、オープンな分散型のセキュアブロックチェーンで成り立っているとされる。

アルトコインの相場動向を追っているとたまにこういった場面に出くわすが、1日で6倍以上というのは、とてもじゃないが通貨として利用するのは危険過ぎる。投機として見ればこれが仮想通貨の魅力でもあるのだろうが、通貨とは言えないだろう。これをUSD/JPYに置き換えてみるとわかりやすい。昨日まで1ドル113円だったものが、今日になって1ドル678円になることも仮想通貨の世界ではあり得るわけだ。ちなみに本日7日は1ドル113.7円と、114円を試す勢いでドルが上がっている。

また、この7月にはビットコインのUASFに向けた動きと、マイナー側の対応によってはハードフォークで分裂することも考えられており、基軸通貨であるドルなどに戻しているのだろうか。8月1日まで残すところあとわずかだが、案はいくつか挙げられているものの、どうなるのか明確に示されていない。政府や中央銀行などでの管理がない「非中央集権型」のデメリットがもろに出てしまっているとの見方もされている。

上位10銘柄すべてマイナスとなった本日。これからの市場を引っ張っていくのは、やはり仮想通貨の王様、ビットコインだろうか。今後の相場動向からますます目が離せない。