ここ数日、仮想通貨ビットコイン(BTC)の相場が低迷しているように言われるが、この1ヶ月で見れば相場を上げているのは確かだ。仮想通貨市場全体が盛り上がっているということもあるが、おおかたがビットコインに牽引されるような流れがあった。この辺りが時価総額1位の“仮想通貨の王様”とも言われる所以だろう。
この6月の相場動向を振り返ってみたい。まず、1日には1BTC/26万5,000円台ほどを推移していたが、しばらく高騰を続け6日には1BTC/31万7,000台まで高値をつけた。しかし、翌7日から8日にかけ下落、1BTC/29万4,000台と30万円を下回った。ここから一気に上昇し、12日に1BTC/33万3,000円台と高値を更新するも、またしても15日まで暴落し、1BTC/25万4,000円と月初の26万5,000円を下回る安値となった。6月前半2週間だけでもこの値動きは異常とも言える。
その後、18日まで高騰し、1BTC/30万円台まで相場を回復させたものの、上下しながら現在30日16時時点では1BTC/28万2,000円前後を推移している。激しい乱高下はあったものの、1日と比較して約6.4%のプラスとなっている。(取引所による多少の誤差は省く)
ビットコイン市場の過熱が危ぶまれながらも、着実に上昇しているのは事実だ。日本国内では今年4月に「改正資金決済法」が実施され、ビットコインでの決済に対応する店舗なども増え、より身近なものになったことや、投資家だけでなく一般層にも認知が高まり、それまで「怪しいもの」と思われていたビットコインが徐々に市民権を得てきているということも考えられる。
7月1日からは仮想通貨の購入に課税されていた消費税が撤廃され、市場は加速するとの見方があるが、8月1日には「UASF」によるビットコインにとって大きな山場を迎えることとなる。
これの前には一時避難的に売りが集中すると市場では予測されているので、底をつくようであれば、8月以降は買い戻りで忙しい相場となるだろう。長期では上昇傾向にあるが、この7月は底値鍛錬となるだろうか?今後もビットコインの相場動向から目が離せない。