仮想通貨市場を騒がせているイーサリアム(ETH)。時価総額2位ということで、仮想通貨をトレードをしていく上でも、その相場動向は無視できるものではないだろう。上げ下げのたびに悲鳴と歓喜の声が見られたが、この乱高下で狼狽するようでは、とてもではないが息が持たない。27日には1ETH/2万5,000円台まで割り込んだが、現在30日19時では1ETH/3万3,000円ほどで推移している。ここは様子見だが、もう少し上げてくれてもいいだろうか。
今回の相場を下げた要因としていくつか考えられているが、イーサリアムの開発者が死亡したというウソのニュースで踊らされた方はたまったもんじゃないだろう。他の材料では米仮想通貨取引所「GDAX」ではフラッシュ・クラッシュを起こしたり、イーサリアムベースのICOが続き、ネットワークが混雑するなどスケーラビリティ問題も懸念され、イーサリアムを手放す方が多かったようだ。
現在は落ち着きを取り戻しつつあり、相場の動きも比較おだやかに見られる。仮想通貨の市場自体がまだ発展途上ということもあり、また株式や為替と異なり、情報量も圧倒的に少ないため、ちょっとしたことでも懸念材料が出ようものなら、すぐ左右され相場に振り回されるということも考えられている。
そもそも仮想通貨は暗号に価値を持たせたもので、完全な需給関係で成り立っている。そのため適正価格と言えるものがないのが現状だ。
イーサリアムが仮想通貨市場にショックを与えたとの見方もされており、今日の市場の相場動向はというと、前日比マイナスが目立つものの、時価総額16位のGnosis(GNO)は60%以上と相場をあげている。俗に1,000種類以上あると言われる仮想通貨だが、手を伸ばすアルトコインは、できれば上位30ほどまでにしておきたい。中には使いみちの不明な何のために開発されたのか分からないものもあるので注意が必要だ。国内の仮想通貨取引所を利用するのであれば、この辺は安心だろう。
イーサリアムはビットコインが8月1日に抱えている問題の避難先の候補として、よく聞かれることから今のうちに買っておくのもいいかもしれない。ただ、先行きの不透明な市場だけに、冷静な判断とリスクが高いことも知っておく必要がある。今回の下落はさまざまな要因が重なり合って起こしたものだが、今後同様のことが起こらないとも限らない。
しかし、ボラティリティも高く、これからまだまだ稼げる市場だけに、これから仮想通貨投資を始める方も少なくないだろう。イーサリアムは先の下落を帳消しに勢い良く相場を上げている。市場からは今後の相場動向が注目されている。