仮想通貨「イーサリアム(ETH)」の相場がこの数日下落し、保有者の間で不安な声が目立つ。イーサリアムベースでのICOが行われたため、これに参加する分のイーサリアム購入で高騰をしていたイーサリアムだが、取引が殺到しネットワーク障害を起こしたことが下落の原因と見られている。元々取引の多い銘柄なだけになおさらのことだろう。

18日には1ETH/4万1,000円台半ばだったが、23日には1ETH/3万7,000円前後を推移しており、下落はしたものの一時的なもので、現在は落ち着いているという見方もある。仮想通貨は相場の乱高下が激しいため、この程度の下落であれば、さほど気にする程ではないだろう。これが、その他のアルトコイン(オルトコイン)であればさらに暴落をするのではないかと狼狽売りが続出していてもおかしくはない。10%弱で踏みとどまっているのは流石イーサリアムといったところだろう。

本日の仮想通貨の相場は全体的に上昇の気配が見られる。とくに大きな材料は見当たらないが、イーサリアムでの不安が解消されれば、以前のような高騰の可能性もあると市場では予測されている。7月から非課税となるため、新規参入を考える方も多く、市場はより活性化するだろう。

しかし、ビットコイン(BTC)に限っては、8月に迎えるUASF(ユーザー・アクティベーテッド・ソフトフォーク)が懸念材料視されており、この前に売りが増えると考えられる。時価総額1位のビットコインを追い抜くのはこのタイミングか、イーサリアム投資家の間ではネット上でも日々議論がされているが、こればかりはその時が来ないと判断に欠けるのが現状だ。少なくとも今後2ヶ月以内に仮想通貨市場に大きな動きがあることは間違いないだろう。

一時避難的にイーサリアムや他のアルトコインにビットコインからの資金が流れればイーサリアムにとって追い風のチャンスともなりうるが、ビットコインが圧倒的にシェアを保っているのも事実。仮想通貨の覇権争いがどうなるのか、今後の相場動向が注目されている。