仮想通貨市場で相場の乱高下が続いている。今週の相場動向は15日が荒れに荒れたが、16日は落ち着きを取り戻しつつ、しばらく膠着していくのではといった見方がある。この1週間(10~16日)の相場動向はとくに激しかったので今後、同様の動きが見られた際の参考として、いくつかのサイトや取引所のチャートを元にした情報だが、時差などによる多少の誤差もあるので、あくまで目安として頂きたい。

ここのところイーサリアム(ETH)の相場が目立つ。10日には1ETH/3万円台前半だったが、13日まで高騰を続け、1ETH/4万3,000円台半ばまで値をつけた。一部ではこのまま5万円台まで上げていくとの期待の声も見られたが、その予測もむなしく翌14日に1ETH/4万2,000円台で踏みとどまったものの、15日には1ETH/3万6,000円台後半まで急落した。16日には1ETH/4万円前後を推移して相場の回復を見せている。今週は国内大手仮想通貨取引所のビットポイントが8月からイーサリアムを取り扱うことを発表し、話題になった。この8月といえばビットコインでUASFが実施されることで懸念材料ともなっている。今夏には一時避難的にビットコインからイーサリアムに買いが流れるとの見方が強い中、追い風ともなる好材料だ。

対して今週のビットコインの相場動向を追っていきたい。10日は1BTC/31万2,000円台半ばだった。この後2日続け高値を付け12日には1BTC/33万円台半ばまで高値を付けたが、翌13日に暴落、1BTC/29万円台半ばまで下げ、15日には26万円台前半まで値を下げた。16日は28万円台半ばを推移しているが、この週末2日(17日、18日)の間は買い戻しで上がると市場は予測しているが、目先は様子見だろう。

と、いうのもこの1週間でビットコイン、イーサリアム、リップル、ネム、イーサリアムクラシックの時価総額上位5銘柄で値を上げたのはイーサリアム(約40%)とイーサリアムクラシック(約5%)の2つのコインだけ。

下位を見れば、時価総額111位(約16億2,000万円)のイーカレンシーコイン(ECC)が約465%のプラス、同144位(約10億7,000万円)ビットパークコイン(BPC)が約443%と高騰しているが、週間単位でこのクラスのコインを保有するのはリスクが高すぎる。こういったコインを狙うのであれば、当たればラッキーくらいで少額購入が無難だ。よほどの好材料があれば話は別だが、一極集中して資産を投げるようなことはオススメしない。それよりも少額でいろいろな銘柄を買ってリスク分散した方がいい。冷静な判断を持って、くれぐれも銘柄選びは慎重に願いたい。ちょっと目を離した隙に暴落していた、なんていうことは仮想通貨投資ではしょっちゅうあること。暴騰の可能性にかけるのも無しということはないが、どうしても下位のコインに手を伸ばすのであればヤケドしないように注意が必要だ。

この1週間で高騰したイーサリアム、市場ではこの週末にビットコインともに買いが強まると予測されているが、果たしてどうなるだろうか。イーサリアムの時価総額も一気に上げてきた。今後の相場動向からますます目が離せない。