12日から14日にかけて仮想通貨ポットコイン(POT)の価格変動が目まぐるしい。とくに好材料も見当たらないどころか、日本国内ではポットコインに対しあまりよく思わない方も少なくないだろう。それでも12日と比較して13日には2倍近くまで急騰し、14日も頻繁に取り引きが行われているのは紛れもない事実だ。
ポットコインの時価総額が約40億円に対して取引高が約10億円という異常な動きを起こしているが、この要因としてNBA元選手のデニス・ロッドマン氏が、訪朝した際に着用していたポットコインのプリントTシャツが注目を集めたためと見られている。
第一線を退いてもいまだ人気のロッドマン氏。Tシャツの着用はポットコインの広告塔としての活動の一環なのか関係は現在不明だが、現役時代から問題の絶えなかったロッドマン氏だけに影響力は強い。しかしながら、たったこれだけのことで相場を上げてしまうとは。仮想通貨市場全体がバブル期と言われているが、ロッドマン氏のスター性も手伝ってのことだろう。
ポットコインは俗にアルトコイン(オルトコイン)下位の草コインと言われるが、もともと大麻草の流通手段として発祥したという成り立ちを持つ。米国でも大麻は一部の州や医療目的以外での大麻の使用を法律で禁止しているため、日本人投資家の間では「そもそもこのコインに犯罪での送金以外に需要はあるのか?」という話も持ち上がるが、法律で許される範囲内での送金目的や大麻に含まれる薬理成分の「カンナビノイド」が、がんの治療に役立つということで、医療用大麻が多くのがん患者の救いとなっている側面もある。こういった時にポットコインが役立てられると見られている。
短期で利食いをしたい投機家からすれば、コインそのものの目的よりも投機性が高いか、もっといえばボラティリティが高ければいいだけで、こういった時が稼ぐチャンスであり、そのコインがなんだろうと知ったこっちゃないわけだ。
また、ポットコインは米国や、その他海外諸国で大麻愛好家アーティストからの支持も強い。ロッドマン氏が大麻愛好家かどうかはここでは触れないが、今後海外アーティストなどがポットコインを取り上げるようなことがあれば、相場にも影響をあたえるだろう。ビットコインや上位のアルトコインだけでなく、仮想通貨全体の相場動向から目が離せない。