ビットコイン(BTC)が他のアルトコイン(オルトコイン)を牽引してきている現在の仮想通貨市場。時価総額2位に続くイーサリアム(ETH)も相場を上げており、今にも追い抜かんとする勢いだ。とくにここ数日の高騰は異常とも言える。しかし、仮想通貨の相場は株式などと比較して異常なのが普通だ。ETFとして扱われれば話は別だが、現状ではまだ金融商品として扱われるべきではないだろう。変動率しかり単なる投機だ。

最近はボラティリティの高さから、新規参入するFX(外国為替証拠金取引)投資家も少なくない。ドル円などと比較しても、ここのところの仮想通貨の価格変動は絶好のチャンスであり、一時はビットコインを買えば誰でも儲かる状況もあった。短期勝負なら材料うんぬん相場観だけでも楽に稼げるだろう。時価総額で銘柄を選ぶ投資家も多いが、短期で利ざやを抜くのであれば時価総額はそこまで重要ではないだろう。

しかしながら、ここにきてビットコインが日を追うごとに過熱だなんだとバブルを危惧する声が増えている。ビットコインに限らず、年単位でみれば多くのアルトコインや草コインが相場を上げている。トレーダーからすれば、ボラティリティが高ければ投機対象は何でも一緒だ。この数日ではDASHやLISKといった仮想通貨が上昇している。

この数週間ではビットコインの取り引きも控えめに見えるが、8月1日のUASFに備えているのか、ビットコインバブルを危惧してなのか、といったところで要因は考えられる。とくにUASFはユーザーにとって深刻な問題になりうる可能性もある。イーサリアムへ流れていると予測されているのはこういった理由が考えられる。また、これに便乗してその他のアルトコインからも資金が流入しているようだが、根拠なく一極集中は危険ではないだろうか。

現状では仮想通貨の相場は数日~数週間単位で測れるものではないし、市場自体発展途上なのが事実。市場では時価総額1位のビットコインでも1週間後に1BTCがいくらになっているかの予測すら難しい。イーサリアムが追い上げている今、このような投機に臨むのであれば、冷静な判断とリスクを承知のうえで慎重に銘柄選びをしたい。仮想通貨バブルはまだ続くのか?それとももう崩壊の日は近いのか?賛否両論続く中、今後の相場動向が注目されている。