この数日で仮想通貨イーサリアム(ETH)が高騰を続けている。仮想通貨といえばビットコイン(BTC)が代表格で一般的にも認知が高い。日本国内でも法整備が進んだことが要因のひとつとして、個人投資家たちがこぞって買うようになり、仮想通貨市場の取り引きはますます活性化されている。

ビットコインは現在(6月13日13時)、時価総額が円にして4兆8千億円ほど。これに対しイーサリアムの時価総額は4兆円ほど。発展途上で相場が荒れやすい仮想通貨市場とはいえ、先からの流れで行くとビットコインが鎮座していた総額1位の座を今にも追い抜く勢いに迫っている。この数字が示す通り、多くの投資家は次なる一手としてイーサリアムを買っていると市場では予測される。

しかし、世のビットコイン熱が冷めてしまったのかというと、そうではないようだ。所謂「ビットコインバブル」を懸念して早くも他のアルトコイン(オルトコイン)に乗り換える投資家が一部に見られ、これに加えて新規参入をするFX投資家たちもビットコインを危険視する傾向にあり、一時的にイーサリアムに傾いているようにも見える。

6月12日には1BTC/33万円ほどまで値を上げたビットコインだったが、この暴騰はいつまでも続かない。中には100万円までは上がるだろうと楽観視する意見もあるが、長・中期的な目で見れば可能性はあるだろう。しかし、この乱高下を続ける現状では短期での投機以外は手厳しい。本日は30万円台前半まで下げてきている。FXに手慣れたトレーダーの目には魅力的な市場に映るだろうが、初心者が手を出すものではない。目先はしばらく様子見が正解だ。

イーサリアムの取引高はすでにビットコインを上回っている。仮想通貨自体、企業など保証されるものはなく需給で成り立っているが、人気の秘訣はやはりイーサリアムのブロックチェーンにあるだろう。多くの世界的企業が名を連ねる「EEA(イーサリアム企業連合)」がイーサリアムのシステムに活用を見出しているため、将来性に期待している声も多い。この勢いでイーサリアムの相場が高騰すれば時価総額が上回る日もそう遠くはないだろう。現在(6月13日13時)、1ETH/4万3,000円前後。市場では今後の相場動向が注目されている。