ここのところ高騰により過熱が危ぶまれている仮想通貨のビットコイン(BTC)。暴落の日も遠くないと各々で言われながらも、最後の力を振り絞るかのごとく、いまだに高騰を続けており、とくに日本人投資家からの人気は陰りを見せない。危険だと言われながらも、この1週間でも値を上げ続け、6月5日には1BTC/28万円台前半だったが、現在(6月12日13時)では1BTC/33万円台半ばを推移している。

日本国内ではこの4月に「改正資金決済法」が施行され、法整備が進んだことで、これまで仮想通貨投資への参加に踏み切っていなかった国内の投資家たちからも買いが集中しているためと見られている。ボラティリティ(価格変動率)が高いため、とくにFX(外国為替証拠金取引)投資家たちの格好の的となっているのが現状のようだ。

これに加えて、連日のように各ニュースメディアでも取り扱われることが増え、SNSやネット上では普段投資をしない層からも関心を示している声が多く見られる。「これから買っても間に合うか」「乗り遅れた悔しい」など、もうビットコインは終わったような口ぶりも少なくない。しかし必ずしもそうとも遅いと言いきれない。長・中期的に投資をするなら目先は様子見が安牌だが、投機とするならまだ充分に猶予はあるだろう。

今回のビットコイン相場は、ボラティリティが高いため、短期勝負ならFXでまだ稼げる市場だろう。そのためには充分な知識を持った上で、それなりの“リスク”は承知の上で踏み込めるかどうかがカギを握っている。「ビットコインバブルだ!」などと浮かれて参入したら痛い目に遭うのがオチだ。市場では過熱を危険視したり、バブル崩壊の日も遠くないとの予測をされているが、今がバブル期かどうかの判断すらしがたいという見方もできる。今が天井だとする意見や、これからまだ何百倍にもなるという意見も国内外問わず、賛否両論見られる。

ビットコインが投機ではなく決済手段や海外送金などで国内で普及していくようになれば、相場も安定してくる。それまで様子見をして今は見守るべきかもしれない。軽いノリで我も参戦と便乗し、資金を投げ打ってヤケドをしている例もすでに多く見られる。これからビットコインの投機を考えるのであれば、リスクを承知の上、冷静な判断が求められる。ボラティリティの高い投機で大事なのは買いのタイミングよりも売りのタイミング。今か今かといつか来る暴落にヒヤヒヤしながら天井を狙うのか、利益確定で売買し安堵の胸を撫で下ろすのか。需給で成り立っている現状では売りのタイミングを図るのは困難を極めている。ビットコインは発展途上の未熟な市場であるがゆえ、投資家のみならず各所からも期待されている。今後の相場動向から目が離せない。