8月1日まで残すところ1ヶ月と少しとなったこともあり、ここのところ話題になっている「UASF」だが、何も知らずに「気がついたらUASFが行われていた」となっては冷静な判断ができず、ビットコイン投資家たちにとって死活問題とも言える。

UASF（ユーザーアクティベートソフトフォーク）が実行されると、セグウィットのないブロックが認証されなくなるため、今までどおりにマイナーがレガシーチェーンでビットコインをマイニング（採掘）しても、無駄骨になってしまうという可能性もある。セグウィットは先のライトコイン（LTC）やモナーコイン（MONA）で実証されている。これをビットコインが採用した際にマイナー側もこれに準じていく必要がある。この場合は、まさにマイナー泣かせといったところだろうか。

また、8月1日以降にマイナーがセグウィットの準備ができていないうちに、ソフトフォークされた場合、従来のレガシーチェーンとUASFチェーンの2つに分裂してしまうおそれがあると言われている。この場合、ビットコイン自体も2つに分かれるためマイナーだけでなくビットコインの保有者にも影響があることは明らかだろう。分裂した場合、どのようにビットコインの価格が分かれるのか。

「暴騰する」といったセグウィット採用で前向きな意見や「完全でないうちは下落する」という意見など、ここのところ議論が続いているが、UASFが実行されることで、ビットコインが分裂することがあれば、セグウィットの有無は関係なく、セグウィットのないビットコインを採掘するマイナーも出てくるだろう。分裂後にどうなるのか、すべてが明らかになるのはUASFが実行されてからだろう。

8月1日の前に1度売りに出してUASF後の様子見をしてから買い戻すというのも1つの手ではあるが、現時点で判断を仰ぐものではないだろう。UASFについてはビットコインのみならず、仮想通貨市場全体から注目を集めており、しばらくはこの話題が絶えそうにない。