ここのところ過熱が危ぶまれながらも1BTC/30万円台前半で推移をしているビットコイン(BTC)。いつ暴落してもおかしくないと世界的にも著名な投資家たちが口を揃えているのが現状だ。また、それはそう遠い日ではないとの意見も少なくない。早くもビットコインバブルを危惧して狼狽売りをしている方もいるが、利益確定ならともかく、まだ様子見しながらでも遅くはない。
イーサリアムが第一候補?人気の秘訣は
ビットコイン投資家たちの間では、次はどのコインにするかと日々議論が交わされており、現在(6月9日)仮想通貨市場で時価総額2位のイーサリアム(ETH)が注目されている。もはやビットコインで味をしめた投資家たちは他のアルトコイン(オルトコイン)で稼ぐことで頭の中が埋め尽くされているようだ。それだけ仮想通貨に魅力があり、これからも市場に伸びがあると期待されているということなのだろう。
イーサリアムの人気は何と言っても独自のブロックチェーンにあるだろう。簡単に説明させて頂くと、ビットコインのブロックチェーンは基本的に取り引き履歴を記録していくものなのだが、イーサリアムの場合は取り引き履歴と契約内容も一緒に記録することができ、このシステムを応用することで、ブロックチェーンの可能性を広げたといっても過言ではないだろう。金融や医療、AIの分野など多くの場所で活用ができると期待されているシステムだ。イーサリアムのシステムを簡単に理解するのも難しいため、ここではビットコインのブロックチェーンをさらに進化させたものと考えて頂きたい。
イーサリアムのブロックチェーン技術には多くの企業が注目を集めており、「EEA(イーサリアム企業連合)」としてマイクロソフトやIBM、JPモルガン、その他にも英BPやオランダのINGグループなど各国の大企業が名を連ねている。日本企業ではトヨタ自動車が自動運転技術に応用を見出すべくEEAに参加している。これだけの企業が参加しているということで、それだけでもイーサリアムの魅力をお分かり頂けただろうか。
“靴磨きの少年”だとビットコインはざわついている。下位のアルトコインもほとんどの銘柄が急騰急落のジェットコースター相場なのに対し、イーサリアムは安定していると見られている。2016年6月に1ETH/2,100JPY前後から1ETH/1,100JPYほどに暴落はしたものの、その後は上下しながらもじりじりと値を上げており、現在(6月9日時点)は1ETH/30,000JPY前後で推移している。ビットコイン投資家がなだれ込んでくるようであればイーサリアム相場は、このまま3万円台を突き抜けていくだろうと市場では予測されている。今後の相場動向から目が離せない。