英国陸軍の公式YouTube、およびTwitterアカウントが共に日曜日ハッカーにより侵害され、それらのアカウントを使用して暗号通貨の詐欺広告に使用された。

英陸軍のTwitterアカウントは約36万フォロワーがおり、Twitter社によって削除されるまでにNFTを宣伝する多数のツイートを投稿。また、犯行時にはアカウント名やプロフィール写真などもNFTコレクションに似た物へと変更されていた。

また、17万7千人のチャンネル登録者がいるYouTubeアカウントも同時にハッキングされ、ビットコインやイーサリウムの景品詐欺を宣伝する4つの動画がアカウントへとアップロードされた。

アップロードされた動画では、特定のアドレスへとBTCやETHを送信することで2倍にして返すことを宣伝する、いわゆる「ギブアウェイ詐欺」の投稿内容となっていた。

動画のサムネイルには暗号通貨界隈のアイコン的存在であるテスラ社CEOイーロン・マスク氏や元TwitterのCEOであるジャック・ドーシー氏などが引用された。

日本国内では比較的馴染みの薄いギブアウェイ詐欺だが、米国ではその被害を拡大させており、6月の米国連邦取引員会の報告によれば、昨年の初めから約46,000人以上が詐欺で10億ドル以上の暗号通貨を失っているという試算も出ている。

また、陸軍という最もセキュリティを重視すべき組織でSNSアカウントがハッキングされた事実について英国陸軍の広報担当は「私たちは情報セキュリティを非常に真剣に受け止めており、問題を解決しています。調査が完了するまで、これ以上コメントすることは不適切です。」と述べた。