米国議会の超党派で構成された7名の議員たちが連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長に対して暗号通貨規制に関するFRBの取り組みについて質問する手紙を送ったことが4日、明らかになった。
署名を記したうちの1名でもあるトム・エマー議員は「個々のアメリカ人が日常の投資家になることを可能にすることは、私たちの最優先事項である必要があり、分散型デジタル資産はその機会を提供しうる」と述べ、連邦準備制度に対して、アメリカ国内のイノベーションを支援するよう求め、それを阻止してはならないと戒めた。
エマー議員はこの手紙について「FRBが発行したデジタル通貨の最大の支持論は民間のイノベーションの必要性を排除できる」というパウエル議長の声明に対して懸念を表明するものであると説明している。
暗号通貨は連邦政府・FinCEN・SEC・CFTCなど「複数の規制当局」によって「重複規制」が行われていると手紙では主張されている。
これまでに伝えてきたとおり米国における暗号通貨の規制が明確さを欠いている問題はここでも共有されており、パウエル議長もその点を認識した上で、規制の明確さを提供するためにFRBとして単独、または他の連邦準備銀行と連携してどのような措置を講じているかも尋ねられた。
パウエル議長は7月に、デジタルドルがあれば暗号通貨もステーブルコインも必要ないだろうと述べていたが、先週には暗号通貨の使用を禁止または制限するつもりはないと語ってもいる。
手紙には様々な質問が含まれているが最後には「2021年10月15日までに回答していただくこと」を要求して締めくくられた。