韓国ゲーム企業Wemadeが25日にリリースしたMMORPG「MIR4」が、ゲーム配信プラットフォームSteam上で酷評を受けつつもプレイヤー数を伸ばし続けている。批評の反面、ユーザーが増えていく理由としてその独特のシステムが挙げられている。

MMORPGとは、大規模なマルチプレイヤーオンラインRPGで、一度に大人数が同じフィールドに接続し、他のユーザーと相互に関係しあう世界でプレイするRPGである。MIR4も一般的なMMORPGと基本的なシステムは共通しているが、独自のシステムとしてブロックチェーン技術を採用している。

MIR4ではゲーム内の活動に応じてゲーム外でも使用可能な暗号通貨を獲得できるようになっており、ゲーム内資産である「黒鉄」を一定数集めることで、Wemade製ユーティリティコイン「DRACO」へと精錬することができ、黒鉄からDRACOへ精錬するために必要な数量は日々変動していくという。

黒鉄はゲーム内でいくつかの取得方法が用意されているが、ゲームの酷評とプレイヤー数の増加という奇妙な矛盾を象徴するのが、Wemadeの説明するところの「黒鉄を生産する黒鉄生産地の秘谷をめぐり、国家別に門派を形成し国家戦」にあると見られ、既存プレイヤーは必ずしも新規プレイヤーが増えることを望まないという思惑も、ゲームの酷評に繋がっていそうだ。

MIR4はPC以外にもモバイルからもプレイが可能となっており、「いつでも、どこでもプレイ」を売りとし、PCプレイヤーだけでも同時接続最大2万人以上を記録している。

また、WemadeはMIR4へ非代替トークン(NFT)の導入も計画しており、9月にはNFTトレードサイトがオープン予定となっている。ゲーム内で購入したアバターはNFTであり、トレードサイトを通じて入手したアバターを交換することができるようになる。

DRACOの市場価格は9月1日現在で約1.97ドルとなっており、プレイヤー数の推移ともども今後も注目を集めそうだ。