ゲーミングメディア「PC Gamer」は10日、アメリカの半導体企業AMDが暗号通貨マイニング向けのプロセッサをリリースする準備をしている可能性を指摘した。PC GamerによればAMDは、イーサリアムのマイニング向けのGPU導入を検討していると報じている。

Apple Macbook Pro用に設計されたGPUであるAMD Navi12にはビデオ出力がなく、同社の発売する最初の暗号マイニング専用プロセッサであると推測されている。

GPUは通常高度な映像処理を受け持つパーツとして用いられ、演算結果の映像をモニター等に出力する端子がセットになっていることが通例だが、今回PC Gamerの指摘したユニットにはその端子がついておらず、ゲーム向けではないGPUであると指摘している。

現在価格高騰を続ける暗号通貨相場に連動してマイナーへの報酬も引き上げられており、引きづられる形でマイニング機器の相場も上がってきており、ゲーマーからは悲鳴が上がっていた。

一部の高性能なハイエンド製品に関しては品薄になり高値を出しても手に入らないといった状況にまでなっており、売上は伸びているにせよゲーマーの需要を満たせないことは、e-sportsなどの大スポンサーでもある半導体企業にとって歓迎できる材料ばかりとは言えない。

こうした状況を打破するべく同業のNVIDIAはマイニング機能を制限した製品を開発、リリースしたが、暗号マイニングに特化した製品の開発を目論んだのがAMDという形となる。

半導体企業にとっては特需と言える状況だけにどちらの需要も満たし、現在険悪なゲーマーとマイナーの仲も改善することができれば業績へも反映されるだろう。