米国上院で6日、バイデン大統領が1月から推進してきていた新型コロナウイルス対策のための約1.9兆ドルにおよぶ大型経済対策法案が可決された。
下院ではすでに法案は通過していたが、修正案が上院で可決したため再度9日に下院で審議された後、バイデン大統領の承認を経て法案が成立する見通しがたった。
仮想通貨市場は同時期に盛り上がりを見せ、2月末には480万円台まで下がったビットコイン価格が540万円台まで回復を見せた。
昨年春に行われた景気刺激策にも連動してビットコインが上昇しており、ロックダウンにより消費先が制限されたことで思うように給付金を使用できず、余った資産を投資に回したといわれている。
今回可決された法案は「アメリカンレスキュープラン」と呼ばれ、高額所得者を除くほとんどの国民に1人あたり最大1400ドルが支払われる家計支援などが含まれており、家計の逼迫していない家庭から再度投資分野へ資金が流入されることが期待されている。
本来上院での通常の予算手続きでは定数100の10分の6である60票の賛成が必要となっているが、今回は過半数の賛成で可決できる決議を与党・民主党が成立させていたため、野党・共和党が全員反対したものの賛成50・反対49で可決され、下院は民主党が過半数の議席を持つため、法案可決までの見通しがたった形となる。
日本においても投資分野全体への資金流入は見られるが、特に上昇が見込まれる仮想通貨分野の値上がりが目立つ。また、こうした値動きをうけ麻生財務大臣は現金給付について「家庭の貯蓄が増えるだけ」と否定的な考えを示している。