仮想通貨インテリジェンス企業Ciphertraceが金曜日、Moneroのトランザクションを追跡するためのシステムとツールに関する2つの特許を申請したことが明らかとなった。

1つは「Moneroを追跡するための技術と確率的手法」、もう1つは「Moneroを調査するためのシステムと方法」とされ、プライバシーコインとも呼ばれ匿名性の高いMoneroの犯罪的利用の検出を可能にすることを目指している。

同特許についてCiphertraceは「犯罪ユーザーの検出を可能にすることでMoneroのようなプライバシーコインの安全性と持続可能性を向上させる」と説明している。

Ciphertraceは2015年にベンチャーキャピタルや米国国土安全保障省(DHS)などから支援を受け設立し、仮想通貨によるアンチマネーロンダリング(AML)やテロ資金供与防止対策(CFT)に取り組み、ブロックチェーンフォレンジック、暗号脅威インテリジェンス、規制ソリューションの開発などを手掛ける。

Ciphertraceは、2019年の初めにDHSのプロジェクトによりこれらのツール・システムの開発を開始したことを明らかにしているが、匿名性を支持するMoneroユーザーからは反発の声が上がっていた。

一方でMoneroのプライバシー機能に由来するリスクの引き受けが困難との理由でMoneroの取り扱いを中止する仮想資産サービスプロバイダーもでてきており、犯罪的利用に関するソリューションの登場はMoneroの将来性に大きく影響を及ぼすだろう。