仮想通貨分析のChainalysisによって発表されたレポートによればトルコでは現在ビットコインが頻繁に取引され、周辺の中東諸国と比べても一際ビットコインへの関心が高いことが明らかとなった。

レポートには154カ国の情勢が記されており、トルコのビットコインへの関心度は29位に位置されたが、中東内で1位であることがわかった。背景には近年、トルコリラの変動の激しさがあると見られており、貯蓄の一部を仮想通貨へシフトする動きから現状を生んでいるとレポートでは述べられている。

現在、トルコでは仮想通貨に関する規制の枠組みをトルコ資本市場委員会(CMB)が開発しているところであり、国際的な主用仮想通貨取引所であるBinanceやHuobi、Bitfinexにおける中東の取引のほとんどはトルコによるものであると報告されている。

一方で、トルコリラ・BTCの取引ペアはトルコの仮想通貨取引所BTCTurkでしか取り扱いが見られず、トルコの大半のユーザーがBTCTurkでビットコインを購入し、他の取引所で取引してると推測されている。

仮想通貨関連の法律や規制への取り組みは重要視されるが、仮想通貨への関心の高まりはセカンドベスト的であり、法定通貨の下落や対外債務・失業率の増加など、根源であるトルコ経済の減退を食い止めることが何よりも望まれる。

参考:Chainalysis(PDF)