SNS大手のフェイスブックが推進している仮想通貨リブラ。

最近は話題にあまり上がらなくなってきていたが、米連邦準備制度理事会(FRB)に大きく影響を与えていたことが明らかとなった。

米連銀のパウエルFRB議長は11日、下院金融サービス委員会での証言でビル・フォスター議員の質問に応え、中央銀行がデジタルコインに関して研究することは重要なことだとした。

また、パウエル議長は「リブラがデジタルドルの可能性について研究を始める火付け役となった」とコメント。

さらに「リブラのような大規模なネットワークが利用されれば、システム的な重要性と普及性をもたらしえるため、我々中銀は警鐘をならされた」と説明している。

デジタルドルのローンチに関しての詳細は明らかとなっていないが、フォスター議員に対し「ローンチまでは決まってなく、発行する以前にサイバーセキュリティやプライバシー、運用を含む様々な課題をクリアしなくてはならない」と返答している。

パウエル議長の発言の背景には、中国人民銀行が進めるデジタル人民元への危機感もあるだろう。

ただ、パウエル議長はまだ正式にはデジタルドルの開発には乗り出していないと強調した。

また、米国経済で現金利用は拡大を続けていると指摘するなど、FRBがデジタル通貨を発行するハードルは高いと見られる。

参考:THE BLOCK