遅々として進まないかに見える仮想通貨の普及だが、人々に認められる下地が出来ている状況を示す調査が出ている。

米国のファイナンシャルアドバイザーが仮想通貨をポジティブに捉えており、ポートフォリオに組み込むアドバイザーが昨年と比べ倍増しているという。

この調査結果は仮想通貨の資産マネジメントのビットワイズと上場投資信託(ETF)関連のニュースを手掛けるETFトレンドが、ファイナンシャルアドバイザーが仮想通貨に対する意識調査の結果として発表したものだ。

調査は去年12月に行われ、対象者として400人以上のファイナンシャルアドバイザーから回答を得たもの。

クライアントのポートフォリオに対して仮想通貨を割り当てるとしているアドバイザーが去年は6%だったのに対し、今年は13%に上昇した。

仮想通貨をポートフォリオに含める第一の理由について、54%のアドバイザーが他の資産との相関関係が低いことを強調していることが挙げられる。ボラティリティの大きさに目が行きがちな仮想通貨だが、ファイナンシャルアドバイザー目線で言えばリスクヘッジにおいて重用すべきという捉え方もあるということだ。

さらに、仮想通貨を意識したクライアントも増えてきており、仮想通貨について質問されたと答えたアドバイザーは全体の76%にも達している。また、今後5年でビットコインが上昇すると答えたアドバイザーが昨年は55%だったのに対し、今回は64%とビットコイン相場に関しても前向きなイメージを共有している。

ビットワイズのリサーチ責任者であるマット・ホーガン氏は、資産ポートフォリオへの仮想通貨の組み込みが進めば、仮想通貨業界も急速に成熟していくと述べた。

米国で仮想通貨のポートフォリオへの組み込みが加速するのであれば、日本においてもまた追随するとも考えられる。

参考:CISION