イスラエルの仮想通貨・ブロックチェーン関連企業が増加していることが、同国ビットコイン協会の調査により判明したことを現地メディア「Globes」が伝えた。

2018年末に113社だったのに比べ2019年では150社が活動しており32%の増加が見られ、150社のうちの40%は何らかの製品をリリースしており、25%が研究段階であるという。

イスラエルは軍事に根ざす事情からサイバーセキュリティ分野に強く、世界のトップランナーで走り続けていることは有名だが、仮想通貨・ブロックチェーン関連でもその地位を確立しようとしている。中国の有名企業もイスラエル発端の最先端テクノロジーを活用しているとの情報も出てきている。

Globesによれば、2018年に確認されていた113社のうち63社については2019年末においても活動が確認されているものの、残りの50社に関しては清算された可能性やブロックチェーンを組み込んだフィンテックまたはサイバーセキュリティ関連を主力事業へ切り替えた可能性などを指摘している。

イスラエルにおけるブロックチェーン開発の目的はやはり主力事業であるサイバーセキュリティ分野を補強するものとして研究されているのが現状であるとも見て取れる。

また、企業数が増えた反面、企業の従業員数が減少していることも伝えられており、一概に拡大傾向にある分野とも言い切れない部分もありそうだ。

2017年から2018年にかけては仮想通貨元年とも言われるほど、日本だけに限らず世界的に仮想通貨への投資が相次いだ年だったが、18年に迎えた大幅下落により現在は落ち着きを取り戻したと見られるが、仮想通貨・ブロックチェーン関連においては各企業ともに手探りの研究段階、成果によって拡大縮小もまた傾向が変わっていくだろう。

参考:Globes