CNBCの投資関連番組「Crypto Trader」でMCを務める仮想通貨アナリストのRan NeuNer氏は、YouTubeが仮想通貨関連の動画を削除していることと、その影響について自身のTwitterアカウントで言及した。

YouTube上の仮想通貨関連の動画及びチャンネルは多数あり、芸能人YouTuberとしてチャンネル登録者数を伸ばし続けている「中田敦彦のYouTube大学」でも仮想通貨について語られており、その他にも著名ブロガーやニュースメディアが仮想通貨専用チャンネルを立ち上げるなどしている。

こういったYouTube上の仮想通貨関連動画及びチャンネルが、大量削除されていることが最近問題となっている。

例えば21万人規模のフォロワーを持つ人気YouTuberであるChris Dunn氏が、今月になって多数の動画が削除された事を報告。「有害なコンテンツ」や「規制対象となっている商品を売っている」と言うのがYouTube側からの理由となっている。

さらに同じ仮想通貨ジャンルで人気の「BTC-Sessions」も同じ様な理由で動画を削除されており、人気チャンネル「Crypt0」によると、他にも「Chris Coney(The CryptoVerse)」や「Crypto Rich」「Bitcoin and Coffee」など多数の仮想通貨系チャンネルで同様の事態が起こっているという。

仮想通貨関連に限らず炎上マーケティングなど、手放しに褒められたような手段ではない動画投稿をするYouTuberも悪目立ちするが、セグメント分けの困難なインターネットコンテンツにおいて健全性を保つため、ときに過剰とも言える対応を取る運営者は少なくない。今回削除された動画群がすべて世間的にみて不健全であると判断するのは過激と言わざるを得ないが、コンテンツホルダーがプラットフォームの意向に従わなければならないのは珍しい光景ではない。

とはいえYouTubeのオーナーであるGoogleはRippleに出資するなど仮想通貨全般に対して否定的というわけではない。あくまでGoogleはオーナーであり主体は買収後もYouTube自身にあると言われており、判断も別であっても仕方のないことではあるが、「有害でなく」、「規制対象となっている商品を販売しない」チャンネルや動画であれば仮想通貨に言及してもよいものなのか。

YouTubeとしての仮想通貨に対する方針があるのであればきちんと示す必要がある。既存の枠組みだけで乱暴な処罰を与えるだけでは今後、動画をアップロードする立場に方々は不安と不満を持ち続けざるを得ないだろう。

参考:Ran NeuNer(twitter)