ウィルスセキュリティソフトのMcAfeeの創業者として知られるジョン・マカフィー氏は、今月7日「マカフィーDEX」と称されるイーサリアム系分散型取引所(DEX)のベータ版を発表した。

ジョン・マカフィー氏は2020年のアメリカ大統領選への出馬参加を発表したり、またベリーズ国内で米国人男性の殺害容疑を掛けられるなど話題性の高い人物であるが、仮想通貨関連でもそれは同様である。例えば、ビットコインの開発者とされる謎の人物Satoshi Nakamotoと話しを交えたり、またSatoshi Nakamotoの正体を明かす事を宣言したり、ピカソの作品にブロックチェーンを使う計画に参加したりなどしている。他にも仮想通貨に対しての話題は多く、同氏が発言した仮想通貨は大きく値動きすることから「マカフィー砲」と言われたりと、ユーザーから興味を注がれている存在だ。

今回、「マカフィーDEX」を立ち上げた経緯としては、法定通貨など中央政権が取り仕切るお金のやり取りに疑問を呈し、当たり前となっているその概念を崩す考えがある。その為にまず「マカフィーDEX」では、本人確認を行わず管轄権に制限をかけない。続いてピアー・ツー・ピア方式を採用し、ユーザー同士が直にコミニュケーションを取れるよう設計している。

しかし、DEX(分散型取引所)自体のユーザー数が少ないこともあって、浸透するには時間がかかるともジョン・マカフィー氏は話す。どうやら長期戦で安定させる覚悟のようだ。

とは言え、後ろ向きな予想が立てられるビットコインの動向に対して一蹴し、2020年までにはビットコインが100万ドルになると発言したり、自身が毒殺されかけても犯人に対して挑発的なコメントをするなど、本人自身が非常に豪快で前向きな人物で、今回の「マカフィーDEX」の長期戦覚悟の運営も楽しんでいるのではと考えられる。

ちなみに中国はクロスチェーンと取引マイニングを使ったDEX取引所であるFSDEXを立ち上げたり、大手仮想通貨取引所のバイナンスが独自仮想通貨XRP-BF2を分散型取引所バイナンスDEXで上場する予定である。

このことからも分かる通りDEXをプッシュしているのはジョン・マカフィー氏だけではないため、同氏の動向はもちろんのこと、今後のDEX市場の動向には注目していきたい。

参考:John McAfee(twitter)