個人向けにゲノムシーケンスのアナリシスを行う新進気鋭の企業ネビュラ・ゲノミクスが、仮想通貨やVPNなどで安全に遺伝子検査が出来るサービスを発表した。
最近の世の中の動向としては安価で、遺伝子情報の提供による検査ができるようになっている。
価格は安くて1万円から、高くても5万円で検査キットを買って唾液や口の中の粘膜を検査会社に送れば、およそ4週間で自分のあらゆる健康情報や、また性格までが分かる時代となった。
しかし個人情報の観点からでは、不安が残るものとなっている。厚労省が遺伝子検査サービスをしている企業の中で、国の提示した個人情報保護ガイドラインを守っているのは56%だという。
またアメリカの予防医療特別委員会が、乳ガン検査のための遺伝子検査において、その検査の仕方が不十分でガンが本当は無いのに、あると誤判断した事で精神的ストレスや手術など、不必要な負担を強いられるケースがあると発表している。
もちろん例えば日本国内では「患者の個人情報を一切持たない」と公言している場所もあるが、世界的に見てもよく下調べをする必要があると言えそうだ。
そんな中ネビュラ・ゲノミクスの今回の発表は、個人情報の視点では安心できるものと考える。
ビットコイン決済が可能で氏名や住所、プリペイド型のクレジットカードの番号を明かすことなく唾液の提供で、全ゲノムシーケンス解析が出来ると言う。
さらにメールアドレスは使い捨てのもので登録できたり、仮想専用線と訳されるVPN(Virtual Private Network)を通したり出来るので、匿名性を維持したままの遺伝子検査は画期的である。
遺伝子検査では自身の体質や病気のリスクも分かると言ったように、かなりメリットがある。しかし非常にセンシティブな個人情報を提供することになるので、匿名で審査を受けたりしっかりとした検査室かどうか調べたりするなどして、気をつけたほうがいいだろう。