ビジネス金融メディアのBNN bloombergが、Facebookが2020年の上半期に発行する予定の仮想通貨Libra(リブラ)の連動通貨に、米ドルやユーロ、ポンド、シンガポールドルと並んで日本も含まれている事を発表した。
また、この中には中国の人民元は入れていない事も語っている。
リブラは法定通貨との相場の価値が変動しやすい仮想通貨の欠点を克服している。円を含む数カ国の法定通貨や短期国債を担保にしたバスケット型ステーブルコインで安定した価格になっている。
日本円に関しては一定の信頼を寄せている一方、中国に対しては警戒の姿勢を示している事になる。
米国上院議員マーク・ワーナー氏は「中国側からリブラの連動通貨に人民元を入れる様に求められる可能性がある」とし、だからこそ「Facebookに人民元は入れない事を、Facebookに頼んでいる」と言う。
アメリカは現在、中国と貿易摩擦関係で緊迫した関係が続いている。これも背景としてあるのだろうし、またトランプ大統領や米国連邦準備制度理事会などはリブラに対して否定的だ。
なお中国の事情として、国内ではFacebookにアクセス出来ないようになっている。しかしそれでも、国家金融発展実験室理事長の李楊氏は「人民元はまだ国際的に普及していない。それに人民元も使えるリブラの登場は自国が誇るモバイル決済アプリのアリペイや、WeChat Payの驚異的なライバルになるかもしれない。」と今年7月に語っている。
李楊氏自身としては、リブラも入って欲しかったと言う気持ちの現れかもしれない。なお日本は月間約600万人と、世界で第二位の仮想通貨ユーザー数を誇っている。
リブラが将来囲む100企業・団体の中にSBIとマネックスに打診がかかっている話もあるし、2019年10月にリブラの関連サービスのディレクターの来日イベントが決定しているなど、日本に対してはリブラは熱くピーアールしている。