SBIホールディングスのCEOを務める北尾吉孝氏は、フィンテックについて語る国際イベントのFIN/SUMフィンサム2019で、リップル社がアメリカにある国際送金サービスとして最大手と言われるマネーグラムに出資した件は、とても喜ばしい出来事であると語った。

リップル社はSBIホールディングスが投資している企業でもあり、またマネーグラムもSBIホールディングスにとって、とても親しいビジネスパートナーであると語っている。

6月にリップルはマネーグラムに出資する事を発表した。その中で自社の仮想通貨XRPをブリッジ通貨として国際送金に使い、また2年間の初期期間などを通して最大で5000万ドルの増資になるという。

ちなみにSBIグループであるSBIレミットは、マネーグラムのネットワークを活用している。

今回のリップルのマネーグラムへの出資は、SBIホールディングスとしても非常に国際的に価値の高めるものであると言えるだろう。SBIレミットは世界200以上の国と地域に海外送金をしており、その額は7000億円を超えると言う。
その勢いをさらに助長する事にもなりそうだ。

なおリップルとマネーグラムの連携の意味は、それぞれ違う通貨の送金が、円滑に出来るようになる点が大きいだろう。またXRP活用によって送金手数料も安くなるので、送金の円滑性とコストダウンの両立が出来る。

SBIグループはリップル社のxCurrentを使ったシステムを、現在立ち上げている最中である。xCurrentは銀行間での送金の手間を減らせるシステムであり、東南アジアに対して特にそのシステムが役に立つと言う。

リップル社とマネーグラムの連携によって国際送金が円滑になり、またSBIグループもxCurrentで銀行間での送金の煩わしさを減らそうとしているのを考えると、三社が描いているのは個人間含む国と国との取引が、煩わしさなしに自由に出来る、極めてストレスフリーなインフラストラクチャーかもしれない。