世界の国々は仮想通貨取引に対してそれぞれ様々な立場をとっている。中でも前向きに捉えている国々は仮想通貨に対して優遇措置を取り出しているが、中央アジアに位置するジョージア共和国においても、仮想通貨取引に対して税金を免除する方向へ進んだことが話題となっている。

同国では仮想通貨と法定通貨を交換する際に発生していた付加価値税や、トレーダーに課される所得税も免除することを決定した。

これにより、仮想通貨に投資するものは優遇される形となるが、一方で外貨や仮想通貨を決済目的として使用することを禁止し、自国の法定通貨ラリ(GEL)のみを支払手段として認め、保護する方向にも動いている。

他の仮想通貨に対してポジティブな国々と比べても異質なルールを組み立てたジョージア共和国だが、ビットコインなど仮想通貨と法定通貨との競争は今後さらに激化することが考えられるが、法定通貨の効力をいかに保つかを焦点とした大胆な選択と捉えることができる。

また、大手コーヒーチェーンのスターバックスではビットコインを一度法定通貨へと換金し、実際の決済には法定通貨を使用するシステムを採用しているため、額面通りのルールであれば参入しやすい状況ともなるため、スターバックスがモデルケースとなればその他企業が後に続きやすい土壌を耕すこととなるかもしれない。

法定通貨の弱体を懸念している国の関係省庁も今回のケースを参考にすることも考えられる。仮想通貨は表に現れないバックグラウンドのインフラとして国の法定通貨を強める力へと成長していくのだろうか。

参考:Bitcoin.com